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自然に癒される秩父華厳の滝

華厳の滝といえば、和歌山県の那智の滝、茨城県の袋田の滝と並ぶ日本三大名瀑のひとつですが、埼玉県皆野町下日野沢にも秩父華厳と呼ばれる滝があります。
落差は12mながらも、その名の通り、華厳の滝のように、細い一本の滝が滝壺に注ぎ込む滝で、荒川の支流となり、やがては荒川に注ぎ込みます。
滝の大きさのイメージとしては、伊豆の浄蓮の滝をやや長くした滝といえば分りやすいでしょうか。

秩父華厳の滝は、秩父巡礼34番札所で、秩父観音霊場でもある日沢山水潜寺から600mほどのところにあります。
滝壺近くまで寄せられ、しかも赤岩断崖から落下する滝には、マイナスイオンをいっぱいに体じゅうに感じさせられます。
とりわけ秋の紅葉の季節には、周囲が色づき、紅葉狩りには穴場的な存在です。
また、滝に併設される形で、滝の上に建立されているのが、空滝大不動尊です。
実はこの滝の名は、昭和になってから改称されたのであって、古より、下空滝と呼ばれていました。
空滝大不動尊の下にある滝という意味合いでしょうか。

実はこの不動尊に、もうひとつの名所があります。
昭和48年に建立された比較的新しいものではありますが、目を大きく見開いたコンクリート石造の不動明王の大仏が鎮座されています。
地元の左官屋の島崎征夫作の不動明王像で、いかつい明王ではなく、とても愛くるしく、それがカラフルにカラーリングされています。
ちなみに秩父華厳の滝、原名下空滝のさらに上流には、埼玉県の中で唯一日本の滝百選に選ばれている滝の上空滝があり、こちらは袋田の滝のように3段の滝つぼが構成されています。
水潜寺、秩父華厳、不動明王像、上空滝と、4か所の観光スポットが徒歩圏内にありますから、合わせて廻ることができます。